オンラインセミナー
開催期間:11/25-12/23(毎週月曜日)19:30-21:00
(アーカイブ配信あり)
外側、内側下行路、末梢知覚上行路、事前に予測することと外界からの対応することを掘り下げ、運動、リハビリテーションエクササイズの在り方を神経科学の視点から解説します。
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11/25(月)19:30-21:00
テーマ1.大脳皮質の仕組み
- 中枢神経の構造を理解する
- 大脳皮質と錐体細胞(上位運動ニューロン)を特定する
- 運動野とホムンクルスで知られる各部に対応する領域を知る
- 運動前野と補足運動野の位置と機能を比較する
- 前頭葉のしくみと機能を理解する
セミナー1のハイライト
私たちの意思決定(判断)は額すぐ後ろの「前頭葉」で行われます。
意思決定は、基本的なルールから現場独自の方針さらに個別対応を区別して行われますが、どのレベルで判断をするかは、眼のすぐ後ろの「眼窩前頭前野」で決めます。
私たちの判断には「気持ち」も入ります。好き嫌いだけでなく、過去の経験、特に失敗した経験、さらに相手のことを考えたり、また社会的情勢も感じたりします。こうした感情は、側頭葉に位置する「島皮質」が眼窩前頭前野の判断に影響を与えます。
過去の経験は、エピソード記憶として形成され、左右の大脳半球を結んでいる脳梁すぐ上の「帯状皮質」で呼び起こします。帯状皮質も眼窩前頭前野の判断に影響を与えます。
眼窩前頭前野は、ルールからくる「理性」と「感情」さらに「エピソード記憶」を結び付け意思決定をします。その過程で大切なのが「ワーキングメモリー」です。ワーキングメモリーは、単に7つから10の数字を覚えるためだけでなく、意思決定においてさまざまな情報を瞬時につなぎ合わせます。ワーキングメモリーの活性は、「モチベーション」(動機付け)に関係します。モチベーションは、「ドーパミン」という神経調節物質によって高められます。
12/2(月)19:30-21:00
テーマ2.感覚野、大脳基底核、間脳、小脳の仕組み
- 頭頂葉のしくみと機能を理解する
- 大脳基底核とその機能制限による脳疾患を理解する
- 視床、視床下部、脳下垂体が存在する間脳のしくみと機能を知る
- 小脳の働きを理解する
- 大脳辺縁系に存在する海馬と扁桃体の位置と機能を知る
セミナー2のハイライト
私たちの行動は、大脳皮質の下に存在する「大脳基底核」と呼ばれる神経核のネットワークで調整されます。
実際の運動は、大脳皮質の運動野と体性感覚野を活性させます。新しいスキルを習得する時は、触覚、視覚さらに前庭系も活性します。これらの情報も大脳基底核が受信し、運動野、体性感覚野を活性し、スキル習得を達成させます。
大脳の下に位置する「小脳」は、スキル習得、運動学習で重要な役割を担います。小脳は、運動中すべての感覚器からの情報を処理し、運動野、体性感覚野を調節します。
小脳は、大脳からの情報を事前に受信することで動作を予測しながら運動中の感覚情報を処理します。
脳幹は、随意運動中の身体バランスを制御し、随意運動に必要な筋の緊張さらに補助を行います。
12/9 (月)19:30-21:00
テーマ3.下行路の種類と下位運動ニューロンの位置と機能
- 運動神経路の下行路を理解する
- 皮質脊髄路と皮質延髄路の違いを知る
- 外側皮質脊髄路と内側皮質脊髄路の違いを知る
- 錐体路と錐体外路の違いを理解する
- アルファ(α)とガンマ(γ)運動ニューロンの違いを理解する
セミナー3のハイライトはポッドキャストをお聴きください。
Episode 6 錐体路(随意運動)について
Episode 7 錐体外路(不随意運動)について
12/16(月) 19:30-21:00
テーマ4.神経科学からみたエクササイズー下行路の仕組み
- 立位は70%の感覚情報が末梢神経と橋・網様体脊髄路で制御され、残りは前庭系、視覚であることを理解する
- 小脳と延髄・網様体脊髄路の仕組みを理解する
- 前庭脊髄路と赤核脊髄路の役割を理解する
- 運動学習におけるフィードバックとフィードフォワードの違いを理解する
- 錐体内側路、錐体外路によるエンゲージメントを理解する
セミナー4のハイライトはポッドキャストをお聴きください。
12/23(月) 19:30-21:00
テーマ5.上行路と神経モジュレーションの仕組み
- 脊髄の灰白質と白質の位置を知る
- 感覚受容器と脊髄小脳上行路を知る
- 体性感覚野を含む運動の階層的神経システムを理解する
- 縫線核と青斑核の位置と放出する神経モジュレーションを理解する
- ノルアドレナリン、ドーパミン、セラトニン、カンナビノイドの働きを知る
セミナー5ハイライト
練習、試合の後に筋肉の張り、あるいは痛みが生じます。最後のセミナーでは筋肉の張りを和らげる方法を解説します。
私たちは、痛みや筋肉痛など大脳で知覚しますが、それを和らげる仕組みも持ち備えています。和らげる仕組みは、末梢レベルから脳幹レベルさらに大脳レベルで行うことができます。この仕組みを知ることで、チームスポーツなどシーズン中のコンディショニング、個人スポーツなら毎日の練習後のコンディショニングの在り方を考えることができます。
講師:鶴池柾叡、PhD, ATC
米国インディアナ大学博士課程修了(PhD)専攻:運動制御、副専攻:神経科学
全米公認アスレティックトレーナー(BOC-ATC)
日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナー
ウォーターホルダー代表
米国カリフォルニア・サンノゼ州立大学 Emeritus
昭和大学保健医療学部兼任講師
元サンノゼ州立大学大学院アスレティックトレーニング資格後教育プログラム主任(2012-2022)
元大阪体育大学大学院教授
参加料金(5回通し券):22,500円(4500円×5回)
参加者の声
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投球障害肩予防トレーニング課程
ウォーターホルダーアカデミープログラムでは、「投球障害肩予防トレーニング課程」がございます。
上記の「運動に関した神経科学」(7.5時間)に加え、投球障害肩予防トレーニング理論編(9時間)を受講していただいた方に、実技編(7.5時間)を提供しています。全課程計24時間に及びますが、すでに7名の方が修了していただいています。
理論編「投球障害肩予防トレーニング」は下記の日程でオンラインで開催します(アーカイブ配信あり)
- 1月6日(月)19:30-21:00
- 1月13日(月)19:30-21:00
- 1月20日(月)19:30-21:00
- 1月27日(月)19:30-21:00
- 2月3日(月)19:30-21:00
- 2月10日(月)19:30-21:00
実技編7.5時間は、土曜日午後3時間、日曜日午前から4.5時間を予定しています。
暫定的な予定として、3月1日(土)2日(日)ですが、受講生との調整は可能です。
10年半アメリカ・カリフォルニア州サンノゼ、サンフランシスコ、アリゾナ州スコッツデールで投球障害肩・肘の研究と実践活動を行い、現在も全米投球障害(肩・肘)の第一人者Todd S Ellebecker氏と臨床について情報交換しています。
受講生の方に満足いただけるよう最新情報の提供に努めまることをお約束いたします。
何かご質問がございましたら、こちらまでお願いいたします。
奮ってご参加ください。