投球・サーブ障害肩予防トレーニング

カテゴリー: アメリカの思い出

プロフィール

アメリカ・カリフォルニア ・サンノゼ州立大学大学院アスレティックトレーニング教育プログラムの主任を8年間(2012年から2020年まで)務めました。2021年から2022年はCAATEアスレティックトレーニング教育プログラム臨床コーディネーターを担当し、また学科専門科目の運動学習(Motor Learning)も担当しました。

その間の10年間、サンノゼ州立大学ベースボールチーム(NCAA-D1)と研究活動を行うことができました(原著論文20+)。研究は、ランダム化比較研究症例研究前向き研究を含めた「投球障害肩の予測」を行い、一方で「投球障害肩予防トレーニング」をEMGを用いて行いました。投球障害肘は、MLB・サンフランシスコ・ジャイアンツチーム整形外科医のDr Akizukiからトミー・ジョン術およびインターナルブレイス修復術の手術を7か月間、執刀医の真横で学ばさせていただきました。これについて日本野球学会誌に発表しました。

2012年8月に渡米し、2023年3月に帰国するまでの10年半は、専門家として計り知れない経験と機会をもつことができ、今後これらの経験を少しでも多くの方、とりわけスポーツ、アスレティックトレーニングの専門家に伝達、共有することができればと思っています。

室伏スポーツ庁長官

室伏広治スポーツ庁長官にお会いして来ました。室伏長官とは以前から研究で知り合っていたのですが、実際にお会いしたのは今回が初めてでした。

まずはサンノゼ州立大学での10年半の教員生活と研究活動を話し、その後サンノゼで出会った日系アメリカ人の方々のことを話しました。長官も現役選手時ベイエリア(サンフランシスコ湾近郊)に来られ、トレーニングを積まれていました。共通の日本食レストランや日本のパン屋さんの話にもなり、意気投合しました。外国で出会う日本食はまた違った意味で感動をするものです。

そして何よりも深くお話できたことは、日本では知らなかった日系アメリカ人の苦労と活躍でした。私が最初から最後までお世話になった日系アメリカ人2世の方と長官もお話されたことがあり、共通の知人だったことでその方のこれまでの業績を話した際は長官も大いに感銘をされていました。

その後は、研究活動で意見交換ができました。長官の紙風船を用いた研究論文や、一人でできる動きのチェック項目では長官自ら実践していただきました。面接は1時間の予定だったのですが、1時間半に及び有意義な機会となりました。